季節の変わり目の強い味方【デニムブルゾン】着こなし見本帳

トレンドに左右されず、カジュアルの定番として知られているデニムブルゾン。Gジャンとも言いますね。季節の変わり目の防寒に使いやすく、尚且つコーディネート次第では春夏秋冬着回すことのできる便利なアイテムです。「持ってるけどクローゼットで眠ってる」なんて方は勿体無い!「持ってないけど使わないかな」という方も是非一度関心を傾けてみてください。
今回はデニムブルゾンをおしゃれに着こなすコーデ術や、おすすめのデニムブルゾンをご紹介します。

デニムブルゾンとはどんなもの?


出典:instagram
ワークウェアから発展
元々はタフなワークウェアとしてデニムで作られた上着のことを英語で「ジーンジャケット」と呼ばれていたものを、和製英語で「ジーンジャンパー」と呼ばれ、それがGジャンと略されて呼ばれるようになりました。Gジャンとデニムブルゾン、デニムジャケットはほぼ同義です。(今回はデニムブルゾンと呼びます)
20世紀初頭にリーバイスが原型を開発したと言われています。

デニムブルゾンはデザインの色やオンス(重さの単位で、デニムだと通常9〜13オンス程度)によって雰囲気が変わります。特にオンスは軽ければ軽いほどシャツ感覚で、重いほど無骨でメンズライクな印象になるので、デニムブルゾンを選ぶ際に注目したいところです。色味はややトレンドにも寄りますが、1枚目として選ぶなら色落ちしていないインディゴカラーが使いやすいでしょう。

レディースのデニムブルゾンおすすめブランド

オーセンティックなのに現代的なシルエットを保つ「A.P.C.(アーペーセー)」

出典:A.P.C.
A.P.C.は、1987年にチュニジア出身のジャン・トゥイトゥが設立したブランド。
ニュートラルとオリジナル感が調和したデザインのA.P.C.のデニムシリーズは、根強いファンを有していてリピーターも多いのが特徴。特にブルゾンはマイナーチェンジをせずに程よい定番感が醸し出されていて、素材には綿100パーセントのストレッチが採用されていることはA.P.C.の無骨とも言える機能性重視の生産姿勢の表れ。

A.P.C.のデニムは、キャッチーで高級感を持たせた仕様も特徴で、シルバーボタンやシルバーリベットが採用されているのもポイント。一般的なデニムでは、銅色のリベットが用いられることが多いですが、A.P.C.では銀色あえてを採用。定番なデザインながらも、ポイントを押さえて新鮮な工夫が凝らされていて、その分、手間やコストをかけて仕立てています。それ故、一目でA.P.C.の製品だということが分かり、さりげないおしゃれ感が演出されています。

シルエットはやや細身のデザインになっており、生地の厚みや素材に関しては12,75オンスと比較的重め。オリジナルなオーセンティックデザインが意識されていて、それによって現代風の洗練されたシルエットが実現し、A.P.C.のデニムの原点に立ち戻ったオリジナリティも兼ね備えています。日本製のストレッチデニム生地を使用しているのでフィットしたカットでも着用しやすい仕様です。色落ちなどの経年変化が楽しめる生地なので、永く愛用したいデニムブルゾンです。前開きの5つ付いた刻印入りボタンや、胸に付いた2つのボタン留めフラップポケットが伝統的なデニムブルゾンのデザインを取り入れているとも言えます。

A.P.C.ではデニムの洗い方を4通り提案しています。
①過激主義
出来るかぎりデニムを洗わずに着続け、初回洗いはドライクリーニングで、2回目以降の洗いは、WOOLITE NOIR(濃色製品用洗剤)を少量混ぜた水にデニムを1時間程浸けておき、すすぎ、バスタオルで包んで干す。

②セミ過激主義
WOOLITE NOIR(濃色製品用洗剤)を混ぜた水にジーンズを1時間程浸けておき、こすらずにすすぎと脱水をし、干す。

③洗濯機
WOOLITE NOIR(濃色製品用洗剤)を使い、メニュー:常温水、デリケート洗い、脱水無し。

④海水
出来るかぎりデニムを洗わずに使用し、デニムを着たまま海に入る。乾いた砂でこする。
これを何度か繰り返す。水ですすぎ、太陽にあてて乾かす。

これらのことからもA.P.C.の並々ならぬデニムへの情熱が伺えますね。
A.P.C.のデニムが20代から40代まで、幅広い年齢層から愛されている理由がそこにあります。

シルエットが美しく女性らしい「beautiful people(ビューティフルピープル)」

出典:beautiful people
おしゃれに敏感な男女から厚い支持を得ている日本ブランドのbeautiful peopleからも定番としてデニムブルゾンが展開されています。こちらは「セルヴィッチデニムキッズブルゾン」という名称で、その名の通りキッズサイズでコンパクトに作られています。サイズは120から10センチ刻みで180まで作られていて、幅広い体型に対応可能なのも嬉しいポイント。あえて小さめを選んで可愛らしくも、大きめを選んでメンズライクに着てもOK。
生地表面にはインディゴを落ちにくくする特殊コーティングが施されていて、インディゴの色あせを軽減し摩耗強度が強くなっています。永く使うデニムブルゾンとしては有難い加工ですね。

出典:beautiful people
こちらも同じくbeautiful peopleより、定番の「セルヴィッチデニム綿帽子ブルゾン」。和装で婚礼の際使用される綿帽子からインスピレーションを得たパターンをもとに作られた、ビッグサイズのデニムブルゾンです。後ろ丈より前丈が短くなっており、着用すると脇線が前に振れニュアンスのあるシルエットになります。ゆったりとしているので中に厚手のニットやパーカーなどを着込めるのもメリット。

シンプルなデニムブルゾンなら「HYKE(ハイク)」

出典:parigot online
HYKEの前身ブランドであるgreen時代から欠かせない定番アイテムとして展開されているデニムブルゾン。コンパクトなシルエットで幅広いコーディネートに合わせやすいが魅力。
ファッションアイテムとして認識され始めた時代のジーンズをイメージしてデザインされています。

HYKEは2013年にスタートした日本のブランド。これまでにアディダスやザ・ノースフェイスなどとのコラボ商品を発表したりとファッション感度の高い人々にニュースを与えてきたブランドです。
コンセプトは、「HERITAGE AND REVOLUTION(服飾の歴史、遺産を自らの感性で独自に進化させる)」。立ち上げ当時からシーズンごとにはテーマを設けず、既存のスタイルや古着から着想を得て制作していて、キーワードとなっているのはアウトドア、ミリタリー、ワークなど。その無骨なスタイルがデニムブルゾンにも込められていて、永く愛着を持って着用したくなる魅力を携えています。

デニムブルゾンのコーディネート集

ビッグサイズでデニムonデニム

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こちらはbeautiful peopleのビッグサイズデニムブルゾンをセットアップで着用。細身の女性があえてゆったりと着ている分量感がかわいいですね。デニムonデニムは上級者と思われがちですが、ダメージのない濃いめのインディゴカラーならハードルが低くなります。ワークテイストなコンバースのハイカットも良く似合います。大人の女性に是非トライしてほしいコーディネートです。

フレアスカートとのバランスを楽しんで

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同じくbeautiful peopleのビッグサイズブルゾン。こちらはフレアの効いたスカートとコーディネート。こんな風に女性らしくも着られる汎用性の高さが魅力的です。フロントボタンをあえて閉めているのもコーディネートのポイントになっておしゃれ。インナーをTシャツやニットなどに変えることによって長い季節で楽しめるスタイルですね。

フレンチシックなデニムブルゾンスタイル

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同じくbeautiful peopleのデニムブルゾン。こちらはキッズサイズのコンパクトなタイプをセットアップでコーディネートしています。インに着たボーダーの色が効き、フレンチシックなイメージで上手にデニムをコーディネートした例です。小さめサイズで少し袖が短く、あえてボーダーを見せることでバランス良くスタイリングされています。定番品同士を掛け合わせたスタイルは無敵カジュアル。

ワークスタイル風コーディネート

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こちらはA.P.C.のデニムブルゾンを使ったコーディネート。インに着たワッフル生地のインナー、カーキのチノワイドパンツ、コンバースのオールスターがアメリカンなワークスタイル風。メンズライクで逆に女性らしさ際立つコーディネートです。コンパクトなブルゾンとワイドパンツのバランスも女性ならではのもの。

シルバーにはシルバーを

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同じくA.P.C.のデニムブルゾン。袖をまくることで軽やかさが出て、腕時計やシルバーアクセサリーが映えますね。A.P.C.のブルゾンは色味に全くクセがないのでシンプルに合わせるとより清潔感も出ます。またシルバー釦なのでシルバーアクセサリーと好相性なのも嬉しいところです。

ベージュフレアスカートもお似合いコーディネート

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A.P.C.のデニムブルゾンは、もちろんスカートと合わせてもOK。こちらの画像くらいフレアなスカートでも、コンパクトなサイズ感でしっかりと受け止めてくれます。インディゴカラーとベージュが落ち着いた印象を与えますね。インに着たモノトーンのボーダーもスパイスになり、大人の女性が真似したい配色のコーディネートです。しっかりとロールアップした袖も軽さが出て好感度◎。

襟抜きでトレンドライクに

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こちらくらい襟を抜いて着るのもトレンド感が出るうえに女性らしさもアップして素敵です。襟を抜いて着る際は、肩に引っかかるくらいオーバーに抜いてしまうのがおしゃれに見えるポイント。こちらのコーディネートはインに着たアニエス・ベーのロゴも見えて一石二鳥ですね。ボトムのトラッドなチェックもデニムと相性が良いです。

デニムブルゾン×グレーのスウェットパーカー

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グレーのスウェットパーカーがデニムとなんとも好相性なお手本コーディネート。こなれ感の満載のデニムブルゾンスタイルです。インのブラックワンピースが全体を引き締めているので、カジュアルスタイルでも野暮ったくなりません。こちらのように袖をひと折りするとバランスも良く女性らしさが出せます。

意外な組み合わせ?好相性です!

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オレンジのニット帽がかわいいコーディネート。デニムブルゾンはステッチの縫い糸がイエロー〜オレンジであることが多いので、暖色系との相性も良いんです。ニット帽ではなくとも、デニムブルゾンとオレンジカラーの組み合わせは覚えておきたいコーディネートです。ボトムに落ち着いたカーキを配して、幼く見えるのを防いでいます。アクティブにお出掛けしたくなるスタイリング。

やはりオレンジカラーがお似合い

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こちらはボトムスにオレンジのワイドパンツを合わせたコーディネート。やはりデニムとオレンジカラーは相性が良いですね。オレンジは明るくはつらつと、元気に見えるのでデニムと一緒に積極的に取り入れたいカラーです。インナーとバッグがシンプルなのでメリハリのあるスタイリングになっています。

デニムブルゾンをトップス感覚でインナーに活用!

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コンパクトなサイズ感のデニムブルゾンなら、ステンカラーコートのインナーとしても着ることができます。このようにコンパクトなデニムブルゾンをトップス感覚で着ると、真冬のアウターのインとしても着られるので冬の間もクローゼットに寝かせず活用することができます。トレンチコートなどのインナーとしてもおすすめです。

デニムブルゾンで着回し力アップ!


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今回はデニムブルゾンのおすすめブランドやコーディネート、着回しをご紹介してきました。
定番中の定番であるからこそ、様々なスタイルを楽しめるデニムブルゾン。
お気に入りのデニムブルゾンを活用して、是非アクティブにおしゃれを楽しんでください。

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