
赤ちゃんのパパ見知りを乗り越えよう!すぐに実践したい対策と注意点
ママと一緒のときはご機嫌なのに、パパが抱っこしようとすると急に泣き出したりぐずったりしてしまうのがいわゆる「パパ見知り」です。愛するわが子に泣かれてしまうとパパはがっかりし、子育てへの意欲をなくしてしまうおそれも。本記事では、パパ見知りが始まる年齢やパパ見知りの原因、すぐにでも始められる対策などをご紹介します。
パパ見知りはいつから始まる?
生後間もない赤ちゃんは、自分の前にいる相手が誰かを意識しないため、人見知りはまだありません。人見知りやパパ見知りが始まるのは、一般的には生後3か月~1歳頃です。この時期になると人の顔の見分けがつくようになり、ママ以外の人にも興味を示すようになります。一方で、赤ちゃんは相手が自分にとって味方なのか敵なのかはまだ区別できません。正体不明の人(=パパ)が自分のほうに向かってきたり、二人きりにされたりすると、赤ちゃんは不安を感じて泣き出してしまいます。
パパ見知りが起きる時期は赤ちゃんによって異なります。今までは大丈夫だったのにある日急にパパ見知りをするようになったり、いちどパパ見知りが治ってから再び始まるケースもあります。また、パパ見知りはすべての赤ちゃんに起きるわけではなく、中にはまったくパパ見知りをしないまま大きくなる子もいます。
個人差はありますが、パパ見知りは2歳頃までに自然に解消します。パパやママはどうしても大人の感覚で物事を考えるので、赤ちゃんがパパ見知りをすると「俺って嫌われてるのかな?」「うちの子はちょっと神経質なのかしら?」と悩みがちです。パパ見知りはパパが嫌いだから起きるのではなく、赤ちゃんの成長の大事な一歩だということをまずはしっかり理解しておくことが大切です。赤ちゃんそれぞれに個性があるということを忘れず、ゆったりと構えてくださいね。
パパ見知りはどうして起きる?考えられる原因
パパ見知りが起きる原因としては、次のようなものが考えられます。
①パパに十分慣れていないから
男性の育休取得率は少しずつ伸びており、育児に積極的なパパは着実に増えています。でもやはり、メインで子育てに携わるのはママという現実は変わりません。赤ちゃんは、毎日お世話してくれるママのことはしっかり認識するようになりますが、パパはママとくらべて毎日の生活の中で触れ合う機会ははるかに少ないはず。パパ見知りをしてしまうのは、赤ちゃんがパパに十分慣れ親しんでいないためという可能性があります。親しみのない相手が急に近づいてきたり抱っこしようとしたりすれば、赤ちゃんが不安を感じて泣いてしまうのは無理もないことかもしれませんね。
②パパの不安感がうつる
多くの新米パパはまだ赤ちゃんの扱いに慣れておらず、お世話する手つきも不器用です。抱っこする時も恐る恐るというパパも多いのではないでしょうか。赤ちゃんは「そうじゃなくてこうしてほしいの!」と感じたとしても言葉で伝えることはできないので、泣いて不快感を表現するしかありません。また、抱っこされる側である赤ちゃんは、パパのドキドキ感を敏感に感じ取ります。ビクビクした気持ちが赤ちゃんにダイレクトに伝わってしまい、赤ちゃんのほうも不安になって泣き出すという結果になってしまうのです。
パパ見知りはどんなシチュエーションで起きる?
ママの腕の中では機嫌が良かったのに、パパに交代した途端に泣き出すというのが典型的なパターンです。シチュエーションとしては、夜中に目が覚めたときやパパと二人きりになったときなどに起きることが多いようです。
パパ見知りを放置するとどうなる?
愛する我が子に泣かれたり露骨に嫌がられたりされるのは辛いものです。パパ見知りされてしまったことで心が折れ、「どうせ泣かれるんだから」と育児参加をあきらめてしまうパパもいるかもしれません。でも、パパ見知りを理由に父親が育児にタッチしないようになると、パパと赤ちゃんの間にはいっそう距離ができてしまいます。2歳頃までのかわいい時期に、わが子と触れ合わないのはやはり寂しいものです。
また一般的に、出産や授乳を自ら経験しないパパは、自分が父親であるという自覚を持ちづらいと言われます。子育てはパパとしての自覚や責任を実感するまたとないチャンスです。パパ見知りを理由に子育てから遠ざかってしまうと、この先もずっと子育てはママ任せになり、子供の成長に関わろうとしない無関心パパになってしまうかもしれません。
子供はもちろんパパ自身の成長のためにも、パパ見知りは放置せず、ママも協力して対策をすることがとても大切です。子育てを楽しめるのは、子供が赤ちゃんの時だけ。子供の成長は早いので、親があれこれ手をかけてあげられる期間は意外と短いことを頭に入れておきましょう。父親としてできるだけ子育てに携わり、わが子の成長をきちんと見守ってあげてくださいね。
今日から実践したい!パパ見知り対策
パパ見知りが始まってしまったら、パパと赤ちゃんとの接し方を工夫してみましょう。パパ見知りを克服するために役に立つテクニックをご紹介します。
①パパの姿を赤ちゃんにしっかり認識させる
仕事で帰りが遅いパパや単身赴任中のパパは赤ちゃんと接する時間が短いため、顔を覚えてもらいにくいという問題があります。パパ見知りを克服するためには、まずパパの顔を赤ちゃんにしっかり覚えてもらうことが第一歩です。「パパだよ」とパパの画像や写真を見せたり、ビデオ通話でパパと赤ちゃんがコミュニケーションをとれるようにしたりして、赤ちゃんがパパに対して親しみを持てるようにしましょう。
②パパとママが仲良くしている姿を赤ちゃんに見せる
パパとママがよそよそしくしていたり言い争いをしたりしていると、赤ちゃんはパパが自分の味方になってくれる存在と感じられなくなってしまいます。ママだけでなくパパも赤ちゃんの味方だということを示すためには、赤ちゃんの前でママとパパが友好的に振舞う必要があります。できるだけママとパパが協力して赤ちゃんのお世話をするようにしてみてください。ママが赤ちゃんを抱っこしているとき、パパが隣で優しく寄り添うだけでも効果があるでしょう。
③赤ちゃんの機嫌がよいときがパパの出番
赤ちゃんがご機嫌ななめのときにパパが世話しようとすると、一層ぐずってしまいます。こうなるとなかなか事態を収拾できず、パパもプチパニック状態になってしまうかも。パパ見知り真っ最中の時期は、赤ちゃんがご機嫌なタイミングを見計らってパパがお世話に参加するようにしたほうが無難です。
④子供が好きな物をパパの手から渡す
赤ちゃんにパパを好きになってもらうには、赤ちゃんの好きな物を活用するのが効果的です。お気に入りのオモチャやおやつをパパの手から渡すようにしてみましょう。好きな物をもらったときの嬉しい気持ちは、好きな物=嬉しい=パパという連想になり、パパへの好印象につながります。
⑤子供が好きなところにはパパが連れていく
パパを好きになってもらうには、楽しい記憶とパパを結びつけることが大切です。公園など子供が好きな場所へ行くときは、できるだけパパが連れていくようにしましょう。
⑥男親ならではの遊びをする
きめ細かなお世話はママにかなわないかもしれませんが、パパにだって強みがあります。それは、男性ならではの腕力や体力を活かした遊びをしてあげられること。「飛行機」や「肩車」「高い高い」「お馬さんごっこ」などはパパの得意ジャンルです。赤ちゃんも喜んで、パパを好きになってくれるでしょう。
強引なのはダメ!避けたほうがよいこと
パパ見知りをこじらせないように注意すべきことも確認しておきましょう。
①無理にパパと触れ合わせる
パパ見知りを早く克服させようと、赤ちゃんが嫌がっているにもかかわらず無理やりパパに抱っこさせたりするのはおすすめできません。子育てに焦りは禁物です。気長に構え、少しずつパパと接する時間を増やしていくようにしてくださいね。
②泣いている赤ちゃんを放置する
ママがお出かけする時など、パパと赤ちゃんが二人きりになることもあるでしょう。ママがいなくなって赤ちゃんが泣きだしてしまったときの対応が重要です。あやしてもどうせパパ見知りするし、そのうち泣き止むだろうといって、赤ちゃんが泣いているにも関わらず放置するのはよくありません。何もしようとしてくれないパパに対し、赤ちゃんはいっそう不信感を持つでしょう。ママがいない時、赤ちゃんが頼れるのはパパだけです。パパ見知りにひるまず、赤ちゃんに寄り添い、あやしてあげましょう。
パパ見知りの時期、ママが注意すべきこと
パパ見知りが始まってしまったら、ママはどのように振舞えばよいのでしょうか。注意すべき言動をチェックしていきましょう。
①すべて自分でやろうとする
赤ちゃんのお世話はママのほうが手際がよいもの。パパを育児に慣れさせるのに手間をかけることに意味を感じないママもいるかもしれません。毎度のように子供を泣かせてしまうパパにイライラし、「私がやるからもういいわよ」と言いたくなることもあるでしょう。確かにママがこなしたほうが効率的な面もあるかもしれませんが、全部自分でやろうとするとママの精神的・肉体的負担は重くなります。パパを育てるという意味でも、パパ見知り中もなるべくパパに育児参加してもらうようにしましょう。
②パパに対して優越感を見せつける
パパ見知り中の赤ちゃんは、パパに抱っこされているときは大泣きしていても、ママにだっこされた途端にぴたりと泣き止みます。ママとしては、「やっぱりママのほうが好きなのね」と、優越感を覚えるところもあるというのが正直な気持ちではないでしょうか。それ自体は自然なことですが、「赤ちゃんは私がお世話すればいいから、パパにお願いすることなんかない」という気持ちを露骨に表すのは考え物です。パパは自信をなくし、父親としての存在意義がないと感じてしまうでしょう。赤ちゃんはママだけのものではなく、ママとパパ二人の宝物です。子育てもできるだけ二人で協力し合っていくのが望ましい姿のはずです。
③パパを批判する
パパ見知りをされると、パパはがっかりして子育て参加へのモチベーションをなくしてしまいがちです。ただでさえダメージが大きいのに、ママの言動で追い打ちをかけるようなことをしてはいけません。赤ちゃんを泣かせてしまうパパに対し、「やり方が下手なのよ」「もう、仕方ないわね!」と批判したり叱ったりすると、パパは委縮して一層ぎこちなくなってしまいます。パパに対して言いたいことがあってもひとまずぐっとこらえ、まずはパパに任せてみましょう。改善してほしい点は、「こういうふうにするともっと喜ぶよ」と、提案の形で伝えるのがおすすめです。パパ見知りをするのはパパが嫌いなためではないことを説明し、パパを励ましてあげることもママの大切な役割です。
パパ見知り中の赤ちゃんも思わずにっこり?おすすめのオモチャ
パパ見知りされてしまうパパが赤ちゃんのお世話をこなすには、テクニック要らずで赤ちゃんを笑顔にできるグッズの力を借りるのが得策です。楽しいオモチャがあれば赤ちゃんも興味をそそられ、泣くのも忘れてしまうことでしょう。
①仕掛け満載の布絵本
布で作られた絵本は手触りが柔らかく、赤ちゃんの手になじみます。パーツを付けたり外したりできるものやページごとに様々なテクスチャーを楽しめるもの、音が出るものなど、楽しい仕掛けがたっぷりの布絵本がおすすめです。
フィッシャープライス めくってモー!おでかけ布えほん
②音の出るオモチャ
見た目が楽しいだけでなく音も出せるオモチャは、赤ちゃんの興味を引くのに絶大な効果を発揮します。選ぶなら、様々な音色があって、赤ちゃんが自分で触って音を出せるタイプのものがよいでしょう。
KAWAI ミニピアノ
③お風呂で使えるオモチャ
入浴はパパも取り組みやすいはず。パパ見知り中でパパとのお風呂をぐずる場合は、お風呂用のオモチャの助けを借りましょう。ただお湯に浮かべるだけでなく、お湯を入れたり出したりして遊べるものがおすすめです。
アヒル隊長 おふろでガラガラボール
パパ見知りにめげず、子育てに参加しよう
パパ見知りをされると、パパはどうしても「オレのことが嫌いなんだな」と思いがちです。パパ見知り問題を克服するには、子供がパパ見知りするのは決してパパが嫌いだからではなく、成長の一歩だということよく認識しておくことが大切です。つい昨日までパパ見知りをしていたわが子が、パパ大好きと慕ってくれるようになる喜びは特別なもの。パパ見知りされても挫折せず、ママと二人三脚で子育てを楽しんでくださいね。