フランキンセンスの効能/オーガニックコスメで内側から美しい肌へ

アロマショップでは定番の精油フランキンセンスですが、初めて耳にするという人もいるのではないでしょうか。フランキンセンスはスキンケアにとっても重要な精油のひとつといわれており、化粧品の原料としても利用されています。
今回は、そのフランキンセンスの特長と、その自然の恵みあふれるオーガニックコスメを紹介します。

フランキンセンスとは?


太古の昔から人々の暮らしに使われていた
フランキンセンスは樹木の名前であり、主にアフリカ東北部やオマーンなどの砂漠気候の国々に生育しています。
その樹木から採取したミルク状の樹脂から作られていることから、別名「乳香」とも言われています。
古代エジプト人は、香水、スキンケアの材料、怪我の治癒などに、フランキンセンスの樹脂を利用してきました。また、寺院やファラオなどでお香を焚くときにも使用され、何千年もの昔から神聖なものとしてその香りのパワーを重んじてきたのです。

フランキンセンスの効能


香りのリラックス効果
フランキンセンスの香りには、精神的な平安と調和をもたらす作用があります。
不安や緊張でプレッシャーを感じているとき、気持ちが荒れているとき、なんとなく重い気分のときなどに、フランキンセンスの香りを嗅ぐと、気持ちが穏やかに落ち着きを取り戻すでしょう。
毎日の家事育児、仕事などで慌ただしく過ごしているうちに、見過ごしてしまいがちな、心のバランス。
フランキンセンスはそんな心のバランスを整える効果がありますので、ハンカチなどに数滴垂らして日常生活の合間に活用してみるのもよいでしょう。

呼吸を助ける働きも
身体の具合が悪いときは、フランキンセンスの水蒸気を吸い込むことで症状を改善することができます。特に、風邪、花粉症、副鼻腔炎などの呼吸器系のトラブルに役立ちます。
まず精油が蒸気とともに鼻に入ると、分子が粘膜に作用し詰まりや腫れを緩和します。つぎに精油の蒸気が気道を通って肺に届くと、咳や胸の圧迫に働きかけます。
風邪かなと思ったら、バスタブに数滴落として身体を温め、ゆっくり休んで自分の体をいたわりたいものですね。
また、フランキンセンスには鎮痛作用もありますのでリウマチ、月経痛などの改善に役立てることができます。

美肌効果
フランキンセンスは、上質な肌へ導く作用がある代表的な精油のうちのひとつです。
なかでも肌を若返らせるアンチエイジング効果に優れ、しわ、たるみをなくし、すっきりとした肌をつくる働きを高めてくれます。
精油の成分が肌の細胞層に行き渡り細胞の再生を促します。このように肌が自ら活力を持つことで、健康的な本来の状態を保つことができるのです。

私たちは普段、心と体のつながりについて意識することは少ないかもしれません。
しかし、他人とのトラブルやストレス、自分の中に葛藤を抱えているだけで、肌が荒れたりニキビができたりすることはないでしょうか。自分が思っているよりも精神的なものが原因で身体に症状が現れているものです。
前出にもありますように、フランキンセンスには高いリラックス効果があります。
心を整えることが、美しい肌への道筋ともいえるのではないでしょうか。

このように表面的だけではない、香りの魅力ですが、手軽な利用方法を紹介します。
市販の馬油に混ぜて使うのが簡単でおすすめです。その場合は馬油純度100%のものを選んでください。
市販の化粧品には馬油以外の成分もブレンドされた商品もありますが、その場合品質が変化することも考えられますので控えるようにしましょう。
作り方は、馬油10mlに精油を2滴入れて混ぜ、美容オイルとして全身に使うことができます。質の良い馬油は無香ですが、香りが欲しい人にはぴったりの処方です。

フランキンセンスと相性の良い精油


柑橘系全般や、ネロリ、ローズなどのフローラル系の香りと合います。
ほかには、サンダルウッド、ベチバーなどのオリエンタル系との相性もよく、いろいろ試してみるのも楽しいですね。

精神的なバランスを整えるには、ローズゼラニウムやカルダモンをそれぞれフランキンセンスにプラスするとよいでしょう。

精油を使うときの注意点


自分好みで楽しむ
香りの好みは様々ですので、もし好きになれない場合は無理をしないで、他の精油とブレンドするか、好みの香りのものを使用してください。
自分に正直に心地よいと思うものを使うことが大切です。

その他
・妊娠初期の利用は控えてください。それ以降でも、かかりつけの産婦人科医に相談のうえ使用してください。
・3歳未満のお子さんには使用を控えてください。3歳以上でも、大人の半分の量までで使用しましょう。
・直接肌に塗ったり、飲んだりしないでください。
・精油による療法は、治療の代替ではありません。心身に疾患がある場合は医療機関の受診をお願いします。

以上、フランキンセンスの効果効能について案内してきましたが、いかがでしたでしょうか。
「フランキンセンスには興味があるけど、精油の取り扱いや、ブレンドなど自分で作るのは苦手…」という感想を持つ人もいるかもしれません。
そんな皆さんにおすすめなのが、フランキンセンスのパワーが詰まったオーガニックコスメです。

まずはオーガニックコスメの概要からお話します。

オーガニック&ナチュラルコスメのススメ


オーガニックコスメとは何か
最近はオーガニックの言葉もよく聞かれるようになりましたが、はっきりとはよくわからないということはありませんか。
「オーガニック」とは、「有機的な」「本質的な」という意味で、「オーガニックコスメ」とは簡潔に言うと、オーガニック栽培された植物を主体にして作られた化粧品のことです。
オーガニック(有機的な)栽培とは、農薬や化学肥料、抗生物質などを使わずに、動植物やそのたい肥などの有機肥料を利用して栽培する方法を指しています。
このように原料に使われる植物がどんな栽培方法で育てられたのかをはじめ、それはどこの国のどんな場所で、どんな工程で抽出しているのかもメーカーが把握し、ボトリング、パッケージに至るまで責任をもって送りだされたものが「オーガニックコスメ」なのです。
さらに、自然エネルギーの活用や、リサイクル材料の使用など、メーカーの環境への意識が高いことも特長でしょう。

また、「ナチュラルコスメとオーガニックコスメの違いがわからない」との声も聞かれますが、このふたつは別々のものに分かれているものではありません。
イメージとしては、ナチュラルコスメという大きなくくりの中に、より強いこだわりをもって作られているのが「オーガニックコスメ」になります。
「オーガニックコスメ」は、その品質を認定する機関が世界各国にあり、それぞれに厳しい基準を設けています。

【世界のオーガニック認定機関】
・ソイルアソシエーション(英国土壌協会)/イギリス
・BDIH、IHTK/ドイツ
・ECOCERT(エコサート)/フランス
・USDA/アメリカ
・NATRUE(ネイトゥルー)/ベルギー
・SoCert(ソサート)/イタリア

なお、これら認定の有無は、オーガニックコスメを選ぶ重要な目安になりますが、これが全てではありません。
認定さえ取得すればいいという考えではなく、たとえば野生植物の採用や、認定コストをかけられないけれど質のよい植物を育てている農家の支援など、各ブランドのポリシーと独自の安全基準に沿って作られる製品もあります。

次に「オーガニックコスメ」のバックボーンでもあるナチュラルコスメについて説明します。

自然本来の恵みを活かしたナチュラルコスメ
ナチュラルコスメにはオーガニックコスメのように特に認定機関があるわけではありません。
よって明確な基準が設けられているわけではありませんが、一般的な定義としては、まず化学合成成分の不使用が挙げられます。
基本的に、石油系合成成分、合成着色料、合成香料を使わない。遺伝子組み換え植物などを原料に使わないなどの安全性と環境を考慮した製品になります。
また、「ナチュラル」の意味にもあるように花や草木など自然の恵みを取り入れ、植物の力を活かした加工法を実践しています。
天然成分、天然の香り、自然由来の防腐剤など、できる限りもともと自然界にあるもので作られていることも重要な特長です。

オーガニック&ナチュラルコスメは環境に優しい、安全性が高いということが目立ちやすいですが、肌を美しくする、整えるという効果のある実力派コスメです。
前出のフランキンセンスの紹介にもありましたように、植物が古来からどのように利用されてきたのかを見れば、その力には実績がともなうといえるのではないでしょうか。

オーガニック&ナチュラルコスメが選ばれる理由
これまでの長い間、世界中の国々が経済の発展を競ってきました。私たちの国も例外ではありません。戦後の復興から現在まで、経済大国、先進国と呼ばれるまでになりました。そのこと自体をまるごと否定することはできないけれど、その一方で、大量生産大量消費、大気汚染、畑は農薬と化学肥料を使い、食物にも多くの添加物が使われていることも事実です。
世界中でオーガニック&ナチュラルコスメが登場し、支持されている背景には、人々が本当に心地良いと感じるものは何かを考えた先の、ひとつの表れかもしれません。

コスメの成分表示は紛らわしい?
さて、コスメの容器の裏などに記載されている成分表示ですが、紛らわしい単語がありますので紹介します。
皆さんは、「無鉱物油」「鉱物油不使用」といった単語が記載されている商品を見たことはありますか。
この場合の鉱物油とは、石油を原料にして作られたオイルのことで、配合されている場合は「ミネラルオイル」と表記されていることも多くあります。
これと、最近よく聞く「ミネラルメイク」のミネラルは別者です。
「ミネラルメイク」のミネラルは天然の鉱物が原料になっています。

また、成分表示は配合量の多い順に記載され、読んでわかるようなシンプルな成分名(例:アロエベラ葉汁など)のものは自然のものが多いでしょう。
ただ自然由来の成分を合成したものは、その植物の名前から変化しているものもあるので一概にはいえませんが、成分表示に意識を向けることで自分に合うコスメを探す手がかりになるでしょう。

それでは、フランキンセンスの代表的なオーガニックコスメを紹介します。

ニールズヤードレメディーズのフランキンセンスコスメ

フランキンセンス成分配合の代表的ブランド
日本におけるアロマテラピーブランドのトップリーダー的存在のニールズヤードレメディーズ。
長年にわたりフランキンセンスの研究を続け、そのラインナップは世界中のファンから高い信頼を得ています。
最近のニールズヤードレメディーズの研究によると、フランキンセンスには酸化ストレスから肌を守る働きがあることがわかり、アンチエイジングへのさらなる期待が高まっています。

フランキンセンスコスメの商品紹介
以下に記載した製品は全て、英国ソイルアソシエーション認定オーガニック製品です。

■フランキンセンス フェイシャルウォッシュ(ミルクタイプ洗顔料)100ml

【ハリ、潤いに】フランキンセンスの優しい香りに癒されると好評のミルクタイプの洗顔料。
植物オイルやハーブエキス、植物性ヒアルロン酸を配合し、洗いあがりもうるおう肌を実感するでしょう。

■フランキンセンス ハイドレイティングフェイシャルミスト 45ml


【ハリ、エイジングケアに】フランキンセンスやネロリのハーバル&フローラルの香りの保湿用化粧水。
この製品も「とにかく香りに魅了される」と愛用者の声が寄せられています。乾燥対策にもおすすめです。

■フランキンセンス フェイシャルセラム 30ml


【ハリ、乾燥ダメージケアに】肌の水分と油分をバランス良く整え、潤うハリ肌を育むミルク美容液。
肌にすっとなじみ、つけたあとはモチモチ、ふっくら。翌朝の明るい肌に気分もあがります。

■フランキンセンス ハイドレイティングクリーム 50g
【ハリ、エイジングケアに】イギリスでの美容賞の実績を重ねる、ロングセラーの保湿クリーム。
植物油、ハーブエキスのリッチブレンドが、乾燥から肌を守ります。オールシーズン使えます。

植物の恵みを普段のお手入れに


ここまでフランキンセンスとコスメについて紹介してきましたが、
これはまだほんの入り口。
この先に多彩な魅力が広がっています。

あなたにとってのお気に入りの一品が見つかりますように。

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