ワードローブでお役立ち決定!オトナの本気【デニムパンツ】

誰しもが1本は持っているであろうデニムパンツ。その1本にこだわりはありますか?
今回は大人がおしゃれに、スタイリッシュに、永く履くことができるデニムパンツをブランドヒストリーと共にご紹介します。是非参考にしてください。

愛着を持って履ける1本を探して


コットンを主素材とするデニムは、履き込むにつれて自分の体型にフィットし、また色落ち具合など自分で育てる楽しみがあります。デニムは何本あっても困らないくらい日々のコーデに必要なボトムですが、通年履くことができる自慢の1本をワードローブに入れておくと便利です。
シルエットはストレートやスキニー、ワイドでも、お気に入りのデニムを颯爽と履いて街に出かけると気分が上がります。愛着を持って履ける1本を探してみましょう。

デニムパンツの元祖「リーバイス(Levi’s)」

女性の人気モデル、「Levi’s Vintage Clothing1950’s701」

出典:instagram
リーバイスの起源は、1850年代にさかのぼります。1853年にリーバイスの生みの親、リーバイ・ストラウス(Levi Strauss)が自身の名を冠した会社「リーバイ・ストラウス」社をサンフランシスコに設立しました。
リーバイスのジーンズ誕生のきっかけはゴールドラッシュに沸くアメリカ西部で、鉱夫を支える丈夫な労働服(作業着)が求められていたこと。1870年頃、仕立屋のジェイコブ・デイビスと出会い、彼のアイデアであるデニムや綿帆布に金属リベットを使用し補強する手法を用いてズボンを作ることを決意し、生産部門を設立しました。ここからリーバイ・ストラウス社は製造販売のメーカーとなったのです。

「Levi’s Vintage Clothing1950’s701」は女性向けにつくられた初の5ポケットジーンズです。
1939年に発売を開始し、観光牧場を舞台にした広告写真がヴォーグ誌に掲載されました。
当時の501ジーンズと同様、701の初期デザインはシンチバック、カーブしたトップブロック、幅広のストレートレッグが特徴でした。1950年代までにシンチバックは姿を消しましたが、独特のハイウエストのフィットは健在です。伝統の赤いステッチの代わりに、ピンクの糸で特徴的なセルビッジステッチを施し、オリジナルデザインに忠実なジーンズをつくり上げました。

スペードに似た形の後ろポケット、後ろポケットの隠しリベット、リーバイスの象徴であるレッドタブを備えたデザインです。ウエストラインは腰回りでややハイウエストの作りになっています。ハイウエストパンツがトレンドの現在、多くのおしゃれに敏感な女性が年代問わずにこの「Levi’s Vintage Clothing1950’s701」をこぞって愛用しているのです。

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こちらも「Levi’s Vintage Clothing1950’s701」デザインの効いたニットトップスでも、ボトムにインしたスタイリングでトレンドのバランスに。リジットカラーのデニムは赤いコンバースに良く合います。


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ふんわりと女性らしいブラウスとのコーディネート。ゆったりとしたシルエットの上下ペアですが、「Levi’s Vintage Clothing1950’s701」がハイウエストなのでスタイルアップして見えます。太めにロールアップした裾から覗くセルビッジもポイントに。これから色落ちが楽しめそうなリジッドカラーがやはり人気です。コーディネート次第でかわいくもメンズライクにも着こなすことができるので、リーバイス初心者さんにはまずおすすめしたいモデルです。リーバイスストアや全国のセレクトショップでも多く取り扱われています。

「Levi’s Vintage Clothing606」も女性に人気
先ほどご紹介した「Levi’s Vintage Clothing1950’s701」よりも、細身の仕立てになっているのが「Levi’s Vintage Clothing606」です。シルエットはスキニーとストレートのちょうど中間のような細さで、カジュアルにもキレイめにも履きやすく、特に女性に人気があるモデルです。

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ヒールブーツとの相性も良く、またパンプス、スニーカーなど様々なシューズと合わせても表情を楽しむことができます。また細身ゆえにぴったりめのサイズを選ぶと、自分の体型に馴染みやすいのも人気のポイントのひとつです。色は他にもブラックなどがありますが、1本めにはこちらのような濃いめのインディゴカラーがおすすめ。一緒に時を刻む相棒のような存在として経年変化も楽しみのひとつ。程よい位置のポケットで脚を長くキレイに見せてくれる優秀なデニムです。

ヤミツキな履き心地に定評のある「MOTHER(マザー)」


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MOTHERはデニム業界で豊富なセールス経験を持つLela Becker(リラ・ベッカー) と、デザイナーであり90年代後半にGAPの1969 jeansのデザインを任され、デニムの流行を復活させたTim Kaeding (ティム・カーディング)が2人の専門知識とデザイン美学を組み合わせて生まれたデニムブランド。

デビューから1ヶ月足らずの2011年春には、世界中のデニム愛好者から支持されるカルトブランドに成長しました。あらゆるジーンズのマザー(母)をブランドネームの由来とし、独自の生地製造技術やデニム生産にこだわり、無類の柔らかさと、少し生意気なブランドパーソナリティを持ち合わせるパワフルなブランドとしてデニム業界のトレンドを牽引しています。

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ポケットの「M」刺繍がMOTHERのデニムのポイント。ヒップをキレイに見せてくれる効果があります。そしてその滑らかなストレッチの効いた柔らかい履き心地は、世界各国のファッション誌から賞賛を受け、現在も日本では全国の百貨店ほかロンハーマンやバーニーズニューヨークといった高感度なセレクトショップでも取り扱われています。
一度履いたら他のデニムは履けないとリピーターが続出する履き心地を、ぜひ一度体感してみてください。

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MOTHERの定番はスキニーデニムパンツ。一見とても細くて心配になりそうですが、MOTHERの柔らかなデニム生地はストレッチ性が抜群なので大丈夫。「カシミア・タッチ」とも呼ばれるソフトな履き心地で仕立てられています。毎シーズン、カラーバリエーションを揃えて展開。

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裾の切りっぱなしディティールはMOTHERが先駆け的存在。1本でとてもおしゃれでスタイルアップして見えるデニムです。柔らかなウォッシュドブラックカラーは大人のワードローブのスパイスに。

アメリカンクラシックデニム・カレントエリオット(CURRENT/ELLIOTT)

カレントエリオットはアメリカ・ロサンゼルスのデニムブランドです。2008年にクリエイティブ・ディレクター兼CEOのセルジュ・アズリア(Serge Azria)が、スタイリストユニットであるエミリー・カレント(Emily Current)、メリット・エリオット(Meritt Elliott)の2人をコンサルタントにしてブランドをスタート。一貫して、ヴィンテージをベースとし、アメリカンクラシックを踏襲しながらモダンでユニークなシルエットやベーシックなフィットが特徴。ボーイフレンドデニムを世の中に広めた立役者とも言われています。カレントエリオットも非常に生地が柔らかく、とにかく動きやすい履き心地だとファンの多いブランドでアクティブなママ世代にも重宝されるブランドです。

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カレントエリオットよりベストセラーデニム「the fling 1 year worn rigid」です。新品から1年後の色落ちを再現しているというユニークな発想がカレントエリオットらしいデザイン。

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体型カバーにも嬉しいセミワイドパンツの展開もあります。ベルト付き、ハイウエストと嬉しいディティールが詰まった一着です。カレントエリオットのデニムはデザイン性に優れたものが多いのも特徴。クローゼットの中のどんなものでもストーリーにあふれたユニークな宝物であるべきという信念のもとにデニムを作ることが、カレントとエリオットのビジョンとなっています。全国の百貨店のデニムコーナーなどで取り扱われていますので是非チェックしてみてください。

プレミアムデニムの立役者「AG(エージー)」

AGは、デニム業界で華々しいキャリアを積み上げ“デニムの神様”と称されるアドリアーノ・ゴールドシュミット氏を中心に、2000年にロサンゼルスにて設立されたブランド。ブランド名はアドリアーノ氏のイニシャルに由来します。同時期のプレミアムデニムブームを牽引した存在として知名度を高めた同ブランドは、デニム好きなら1度は聞いたことがあるブランドではないでしょうか。

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一過性の人気で終わったプレミアムデニムが多いなか、『AG』は今でも第一線で支持される数少ない存在です。

その理由は過度な装飾を控え、時代に沿ったシルエットとヴィンテージ加工の技術が一流だからこそ。この背景にはデザインから縫製、加工までをロサンゼルスの自社工場で一貫して行っているクオリティコントロールがあるのです。また、加工技術の高さが見逃せません。現在では2年、3年、10年、27年とその年数をはき込んだような、さまざまな加工モデルをラインアップし、バリエーションも豊富。立体的なヒゲやリアルなダメージ感など、ヴィンテージ加工の表情も秀逸です。

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ブランド名をモチーフにしたバックポケットの「AGステッチ」は、AGのデニムと即座にわかるアイコンとして有名です。シルエットはもちろん、加工やバックポケットのデザインまで、どこから見ても美しさが醸し出されているのはAGならでは。

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AGは白デニムの美しさも定評があります。大人が履けるキレイなシルエットのスキニーデニムは必見。ディーゼルやリプレイなど、多くのブランドのデニムを手がけてきたデニム界の神とも賞賛されるアドリアーノ・ゴールドシュミット氏の功績です。AGのデニムは全国の百貨店のデニムコーナーや、エストネーション、バーニーズニューヨークなどの大人の女性御用達のセレクトショップで探すことができます。是非一度履いてその美しさを体感してください。

日本のファッションブランド、YAECA(ヤエカ)のデニム

YAECAは2002年にデザイナーの服部哲弘氏がYAECAのメンズラインを立ち上げてスタートしました。
その後は同じくデザイナー兼プレスをつとめていた井手恭子氏がレディースラインを立ち上げて現在のYAECAの形が完成します。

シンプルでミニマルで、いつまでも着続けることのできるような普段着をコンセプトに、ワードローブの基本となるようなスタンダードなアイテムを展開するYAECA。無駄の削ぎ落とされたシンプルなデザインと、必要最小限の機能美を兼ね備えたYAECAのアイテムに心奪われる方が跡を絶ちません。ファッション雑誌などでも必ずと言っていいほど登場する、定番のブランドになりつつあります。

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そんなYAECAより、13オンスの程よい厚みでやわらかさもあるワンウォッシュセルビッチデニム。
フロントはジッパーフライ仕様、オリジナルのリベットやボタン、タブを使用しています。ヒップ周りにゆとりをもたせ、裾に向かってストレートに仕上げたすっきりとしたシルエットはオーソドックスで合わせやすさ◎。とても履きやすく、シンプルなシャツはもちろん、ゆったりとしたトップスなどとも、スタイリングもしやすい形がポイントです。

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履きはじめから柔らかく馴染み、ゆったりとした穿き心地もありながら、きれいなシルエットをつくります。経年変化も楽しんでいけるカラーリング、シーズンレスで幅広いコーディネートに活躍します。

ワードローブのスタメンデニムを見つけて


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おしゃれに気合を入れる特別な日も、ちょっと気の抜けたワンマイルのお出掛け着でも、幅広く着ることができるデニム。人生をともに歩む素敵なデニムをぜひ1本手元に置いてくださいね。

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