
亜鉛をしっかり吸収しよう!子供の成長に欠かせない亜鉛の取り入れ方
子供の成長に欠かせない栄養素「亜鉛」。亜鉛が不足してしまうと子供の発育不全や味覚障害を引き起こすこともあります。
そのため亜鉛は積極的に摂取する必要があります。とはいえ、亜鉛って何に含まれているの?と疑問を抱く人も多いはず。
今回は亜鉛を上手に取り入れる方法、亜鉛が多く含まれる食材やサプリをご紹介いたします。
亜鉛ってなに
亜鉛はとても大切な栄養素
亜鉛は人間の体にとても大切な栄養素の1つです。人間の体を作るために必要なミネラル成分で積極的に日常生活で摂取する必要があります。
亜鉛は主に骨、肝臓、腎臓、筋肉の中にあるもので、成長や発育そして免疫などの体内でのさまざまな働きをサポートしてくれます。
亜鉛を含むミネラル成分は体内で作り出すことはできません。そのため日々の生活の中で亜鉛を摂取していくことが大切です。
亜鉛の効果
人々の生活の中で必要な亜鉛について、具体的にどのような作用や効果があるのかを知らないという方もいますよね。
それでは体内に必要な栄養素である亜鉛には具体的にどのような効果があるのかをご紹介していきます。
免疫力を高める
亜鉛の役割の1つに免疫力を高めるという効果があります。亜鉛が充分に体内にある状態だと風邪などの病気にかかりにくくなると言われています。
人間の体の中には自然治癒能力があります。自然治癒の手助けをしているのが同じく体の中にある免疫細胞です。
この免疫細胞のパワーによって風邪などの病気を防ぐことができます。病気にかかりにくい体づくりのためには免疫細胞を活性化させることが必要になります。
また病気の原因と言われている細菌を攻撃する役割のある白血球の中にも、亜鉛が含まれています。そのため風邪などの病気の予防だけでなく怪我をしたときの回復のためにも、亜鉛は必要な成分なのです。
正常な味覚を保つ
食事をするうえで味覚は大切ですよね。正常な味覚を保つためにも亜鉛は重要な役割を果たしています。
味を感じる部分は舌の中にある受容器官です。受容器官である味蕾(みらい)にある味細胞の中で亜鉛は働いています。
この味蕾は新陳代謝が活発であるため、亜鉛が不足してしまうと味細胞が生まれ変わる活動を満足に行うことができなくなってしまうのです。
味細胞を次々とつくるために、亜鉛は必要な成分です。そのため亜鉛を体内にしっかりと吸収することが大切です。
成長や発育
子供は日々成長していきます。その成長や発育にも亜鉛は欠かすことのできない成分なのです。
亜鉛は体の細胞の成分を合成させる能力があります。細胞の成分を合成させることによって、体の筋肉や骨格が成長していきます。
そのため成長期の子供は亜鉛不足にならないように、亜鉛をしっかりと体内に取り入れる必要があります。
髪の毛や肌にも
髪の毛や肌のトラブルは多くの人が悩みを持っています。亜鉛にはこの髪の毛や肌のトラブルを改善させる効果もあります。
亜鉛を積極的に取り入れることによって、髪の毛や肌がきれいになっていきます。
うつ状態を緩和させる
うつ状態などの精神面にも亜鉛は重要な効果をもたらすことができます。うつ状態は脳の機能の低下によって引き起こります。
脳を正常に機能させるために亜鉛は必要になります。亜鉛を取り入れることによって精神を安定させ、うつ状態の緩和が期待できます。
亜鉛不足になるとどうなるの?
体内のさまざまな機能に重要な役割をもたらす亜鉛。
ではその亜鉛が体内で不足してしまうとどうなっていくのでしょうか?
発育不全
子供が成長するために亜鉛はとても大切です。そのためこの亜鉛が不足してしまうと、子供の発育不全を引き起こしてしまうことになる可能性があります。
発育不全になってしまうと子供の身長が伸びず低身長となってしまったり、骨格が小さいまま大人になるといったことになってしまいます。
味覚障害
食事をするうえで重要な味覚。しかし味覚障害を引き起こすと食事をしても味を感じることがなくなったり、味の感じ方が鈍感になってしまうという症状がでてきます。
味覚障害の大きな原因としてあげられているのが、体内の亜鉛不足です。
味をうまく感じることができなくなったことが原因で、食事をするのが億劫になり食欲不振を招くこともあります。
怪我の治りが悪くなる
亜鉛は病気や怪我の回復を助けてくれます。
亜鉛が不足してしまうとその役割を充分に果たすことができず、病気や怪我をしても回復するのに時間がかかってしまうことがあります。
深刻な亜鉛不足は亜鉛欠乏症に
体内の亜鉛が不足してしまうとこわいのが亜鉛欠乏症になってしまうことです。亜鉛欠乏症になってしまうと味覚障害などさまざまな体の不調が現れます。
亜鉛欠乏症にならないためには日々亜鉛をしっかりと体内に取り入れることが大切です。
子供の亜鉛不足
子供の成長に欠かせない亜鉛。亜鉛不足になってしまうと発育不全により低身長や骨格が小さくなってしまいます。
そうならないために日々の生活でしっかりと亜鉛を摂取するようにしたいですよね。
今の時代は亜鉛が不足しやすい
実は今の時代は亜鉛が不足しやすいと言われています。子供の成長に欠かせない亜鉛が不足しやすいというのは深刻な事態です。
なぜ今の時代は亜鉛が不足しやすいのでしょうか。亜鉛不足の原因を見ていきましょう。
加工食品に含まれている化学調味料
現代ではファーストフードやレストラン、冷凍食品などの加工食品が食生活の中で当たり前のように存在しています。
この加工食品に含まれているのが化学調味料です。この化学調味料が亜鉛不足を引き起こしてしまう原因の1つになります。
化学調味料は亜鉛などの体に必要な栄養素の吸収を阻害してしまいます。このため食事をしても亜鉛を含む必要な栄養素を体内に取り入れることができず、亜鉛不足に陥ってしまうのです。
食事の量が少ない
加工食品に含まれている化学調味料によって、必要な栄養素を体内に取り入れることができないという理由に加えて、現在の子供たちは食事の際の食べる量が少ないという傾向があります。
特に中高生は学校の部活動などで活発に体を動かします。体を動かすことによって亜鉛を含む体のエネルギーは消費されていきます。
その分体内に亜鉛を吸収する必要があります。しかし体型を気にして充分な食事を取らず、必要な栄養素を体内に取り入れることができなくなってしまい亜鉛不足になってしまうのです。
亜鉛不足を防ぐためには
亜鉛不足による体の不調を防ぐためにはしっかりと亜鉛を体内に取り入れる必要があります。
深刻な亜鉛不足は発育不全や亜鉛欠乏症の原因にもなりますから、大人も子供も普段から亜鉛不足にならないように気をつけましょう。
具体的に亜鉛不足にならないためにはどのようにすればよいのでしょうか。亜鉛不足を防ぐためにできることをお話ししていきます。
加工されていない食品を食べる
加工食品に含まれている化学調味料が亜鉛を体内に吸収するのを防いでしまいます。このため普段の食事で取り入れたいのが加工食品ではない、自然由来の食品です。
例えば野菜やお肉などの加工されていない食品を調理して、普段の食事に積極的に取り入れるとよいでしょう。
サプリを使ってみる
食事の量が少ないという場合や手軽に必要な量の亜鉛を取り入れたいという場合は、亜鉛のサプリで摂取する方法をおすすめします。
亜鉛のサプリはドラッグストアやインターネット通販でも簡単に購入することができますから、毎日きちんと亜鉛を摂取することができます。
亜鉛のサプリはさまざまな種類があるので、自分に合ったサプリを選んで亜鉛を体内に取り入れていきましょう。
亜鉛を多く含む食材
亜鉛を体内に取り入れるためにはどのような食べ物を食べればよいのでしょうか。
1日当たりの亜鉛の推奨量は下の表を参考にしてください。
・大人
一般成人男性(18~69歳)/(70歳以上) | 一般成人女性(18~69歳)/(70歳以上) |
10㎎/9mg | 8㎎/7mg |
・子供
年齢(歳) | 男児 | 女児 |
1~2 | 3mg | 3mg |
3~5 | 4mg | 4mg |
6~7 | 5mg | 5mg |
8~9 | 6mg | 5mg |
10~11 | 7mg | 7mg |
12~14 | 9mg | 8mg |
15~17 | 10mg | 8mg |
それでは亜鉛が多く含まれている食材を見ていきましょう。
牡蠣
牡蠣は亜鉛が多く含まれている食材です。生の牡蠣は特に亜鉛が多く含まれています。
100g当たりの亜鉛含有量は13.2mgです。一般成人男性が1日に必要な亜鉛の量を充分に摂取することが可能です。
豚肉(レバー)
豚肉のレバーにも亜鉛が多く含まれています。100g当たりの亜鉛含有量は6.9mgです。
牛肉
牛肉は部位によって含有量が異なりますが、亜鉛が多く含まれている食品です。
・肩/4.9mg
・肩ロース/4.6mg
・牛ひき肉/4.3mg
・尾、テール/4.3mg
・ひれ/4.2mg
・もも/4.2mg
亜鉛のおすすめサプリ
出典:amazon
毎日亜鉛を手軽に効率よく摂取するならサプリを使うのがおすすめです。
子供でも亜鉛を摂取できるおすすめのサプリを紹介します。是非チェックしてみてください。
【cuspy】のびあ
出典:amazon
cuspyの「のびあ」は亜鉛が含まれていて、1歳以上の子供から摂取が可能なサプリです。
1日2粒で亜鉛4mgを摂取することができます。食材だけで必要な亜鉛を摂取することが難しい場合にとてもよいサプリです。
亜鉛の他にも子供の成長に必要なカルシウムや鉄分も同時に摂取することができます。
味はブドウ味なので子供も摂取しやすく、水なしで噛んで食べることができるのも嬉しいポイントです。
【オリヒロ】モストチュアブル亜鉛
出典:amazon
オリヒロから販売されているサプリ、モストチュアブル亜鉛。2粒で亜鉛4mgの摂取が可能です。
錠剤を噛んで食べることができる3歳頃から利用することができます。ブドウ味なので子供でも食べやすくなっています。
【ZOVLA】総合ビタミンカルシウム
出典:amazon
1歳~12歳の子供の成長をサポートしてくれるZOVLAの総合ビタミンカルシウム。
子供の成長に欠かせない亜鉛はもちろん、ビタミンとカルシウムもこのサプリ1つで同時に摂取が可能です。1日2粒で4mgの亜鉛を摂取することができます。
子供に嬉しいブドウ味で噛んで食べることができるのでおすすめです。
【Mariabella】セノビスタ
出典:amazon
成長期の子供だけでなく、家族みんなで食べることができるサプリMariabellaのセノビスタ。
ヨーグルト味で噛んで食べても舐めて食べても大丈夫です。1日2~3粒を目安に摂取します。
亜鉛の取りすぎにも気をつけて
体の中のあらゆる働きをサポートするために毎日積極的に亜鉛を体内に取り込んでいきたいですね。
ですが必要だからといって亜鉛を取りすぎてしまうと逆効果になってしまいます。通常の食生活の中では亜鉛を過剰に取りすぎるということはありません。
亜鉛の過剰摂取の原因の1つにサプリによるものがあります。サプリを使って亜鉛を摂取するようになると、その手軽さから必要以上の亜鉛を体内に摂取してしまうという危険性があります。
1日に必要な亜鉛の量をしっかりと把握して、必要な量だけを摂取するように心がけていきましょう。
亜鉛の過剰摂取をすることによって、体にどんなトラブルを招いてしまうのかお話ししていきます。
銅欠乏性貧血
体の中にはその活動をサポートするミネラル成分があります。亜鉛と同様に銅も体をサポートするミネラル成分の1つです。
しかし亜鉛を過剰に摂取してしまうと、この銅というミネラル成分の吸収が過剰に摂取された亜鉛に阻害されてしまいます。
その結果立ちくらみなどの症状が出る、銅欠乏性貧血を引き起こしてしまうのです。
消化器障害や神経障害
銅欠乏性貧血のほかにも亜鉛の過剰摂取による症状として、消化器障害や神経障害を引き起こしてしまうことがあります。
消化器障害では吐き気や嘔吐、お腹が痛くなるなどの症状が発生し、神経障害では歩行時に歩きにくいという症状が発生します。
このような体の不調を発生させないためにも亜鉛の過剰摂取には気をつける必要があるのです。
亜鉛の摂取の上限量
亜鉛の過剰摂取による銅欠乏性貧血や消化器障害、神経障害を引き起こさないためには、1日に必要な亜鉛の上限量を知っておく必要があります。
1日に必要な亜鉛の量は一般成人男性で10mg、一般成人女性で8mgです。
対して亜鉛の1日の上限量は一般成人男性で40~45mg、一般成人女性で35mgと言われています。
サプリで亜鉛を摂取する場合は上限量をしっかりと守ってオーバーしないように気をつけましょう。
亜鉛をしっかり取って健康に!
体に必要な亜鉛についてご紹介していきました。
大人も子供も健康でいるためには必要な量を守りながら、亜鉛をしっかりと摂取していく必要があります。
毎日の食生活で亜鉛が多く含まれている食材を積極的に取り入れたり、サプリを使って手軽に亜鉛を取り入れるなど、自分に合った方法で亜鉛の摂取をしていくとよいでしょう。