粋で上品に!年齢に合った大人の女性の【浴衣の着こなし】とは?

30代、40代を過ぎてくると、体型が若い頃と比べて変わってくることがあります。
しかし浴衣は若い女性の、イベント用の衣装だけではありませんよね。
むしろ大人の女性ならではの粋で上品な浴衣の着こなしがあるはずです。
今回の記事では、年齢にあった浴衣の柄や小物、帯の選び方、
また清潔感があり、品よく見える着こなし方をご紹介します。

大人の女性の浴衣の選び方


意外?大人ほど華やかな色柄が似合うようになる!
年齢を重ねていくと、華やかな柄を選ぶ方が似合うのだそうです。
浴衣には洋服にない大胆な柄のものや、様々な色がありますから、大人になるほど浴衣の柄の選べる範囲が広がるということになりますね。また、洋服と同様に体型のカバーも欠かせない要素かとおもいます。そのために最適なのは、左肩から胸にかけて柄がしっかりある浴衣です。これならゆるんだ体型が目立地にくくなりますよ。また、ヒップの外側に柄が配置するのも、お尻の形をカバーできる秘訣です。ここのところは特に覚えておきたい点です。胸と肩に肉がついているので、そこをカバーするようにしたいですね。そのためには、バストより大きいくらいの柄を選ぶとよいそうです。また柄が大きいときは、色は控えめにするとベター。

大人の浴衣におすすめな素材
大人の浴衣には、ある程度高級感のある素材が適しています。
たとえば綿100%のものでなく、麻や絹の入った生地が高級感があって上品な雰囲気を醸し出してくれます。

<選びたい生地>
。絞り(部分的に生地を絞って染めたもの)
。紅梅(こうばい・細かい糸と太い糸で格子状になったもの)
。絽(等間隔で隙間ができる生地)
。ちぢみ(しぼが細かく入った生地)

上記の生地の中から選ぶのが、大人の女性におすすめですよ。

粋に、上品に浴衣を着こなす三か条を心得て!


粋に上品に着こなすためには、これだけは絶対におさえておきたいことです。
<粋に上品に着こなす三か条>

①下着にこだわる
結論から言うと、胸をフラットにするように、スポーツブラや胸を抑える下着を着用するのが、浴衣の着付けのマストです。
洋服の場合には、体のメリハリを出し立体的に体を見せることを目的とした下着が多いですよね。しかし、着物や浴衣の場合、逆に体に凸凹の無い寸胴体型の方が着用時に美しく、見栄えがよいです。その理由は、着付け時に帯を巻くことになるので、凸凹が無いほうが着崩れしにくいからなのです。ですので、浴衣の着付け時は、体の凸凹を強調するのではなく、むしろ体の凸凹をなくし寸胴体型を目指す
ということを、まずは頭に入れておいてください。
さて、問題は「ブラジャーをするべきかどうか」です。
これに関しては、体型によって異なる部分がありますが、基本は上で紹介した「体の凸凹のない寸胴体型が浴衣着付け時には良い」という考え方になります。よって、バストが大きくない方はブラジャーをする必要がなく、バストを強調するようなブラジャーは、浴衣着用時にはマイナスとなります。また、バストが中くらいから大きい方でも、立体感を強調せず抑えて形を整えるブラジャーをするべき。

まとめると、浴衣着用時にブラジャーが必要な場合は以下の2点となります。

・胸が大きい人が、バストを抑えて凸凹をなくすための着用
・浴衣の色が透けやすい場合、透け防止のための着用

浴衣着用時にバストが強調されると帯の上に胸がのってしまい、老けた印象を与えてしまいます。
また浴衣の色が透けやすい場合はブラジャーなしだと不安ですよね。普段からブラジャーをつけている女性にとっては、そもそもブラジャーをしないということ自体に不安を抱えてしまうかもしれません。
どのケースでも着用するタイプのブラジャーは同じで、着物・浴衣のために作られた和装用ブラや、ワイヤーやパッドのないスポーツブラをおすすめします。

②着付けにこだわる
お出かけ浴衣は衿芯を入れます。浴衣と言えば楽に着るもので、普通は衿芯を抜きません。
ですが、現代では夏のお出かけ着として定着していて、さらに大人の女性であればより美しく着こなしが求められますので、着物のようにきれいにすっきりとした衿元にしたいですよね。襟芯を入れるのは一見難しそうに感じますが、浴衣の襟のフチを少し解いて詰めればOKです。ちなみにうなじにも体毛あります。人によって、濃い人、薄い人と様々です。確認して、濃い人は浴衣の衿、沢山抜いたらうなじ辺りの体毛よく目立ちますのでシェービングを行っておきましょうね。

浴衣は長襦袢を着ないで、1枚で着ます。透ける事や汗をかくことを考慮して、下に肌着と裾よけをつけた方がよいでしょう。
ポイントは先述したように衿回り。崩れるとだらしなく見えてしまうので注意しましょう。

<前身頃のチェックポイント>
・衿の合わせが、のどのくぼみがわずかに見えるくらいになっているか。
・おはしょりに余分なしわがないか。
・褄が上がっているか。
・上前の長さが、くるぶしくらいの長さになっているか。
・裾から下前が見えていないか。衣紋がこぶし一つ分より少し控えめなくらいに抜けているか。

<後ろ身頃のチェックポイント>
・背縫いが体の中心にきているか。
・背中の余分なしわがとれているか。
・裾線はくるぶしくらいの長さになっているか。
・裾つぼまりになっているか。
・衣紋がこぶし一つ分より少し控えめなくらいに抜けているか。

③帯にこだわる

年齢に合った結び
浴衣の帯結びって何にしようか迷いますよね。
いつまでもリボン結び(文庫結び)だと少女っぽくなってしまって年齢に合わないのでは、と心配になります。
そこで、まず30代からのゆかたの帯結びで必要なポイントについて簡単に3つまとめますね。

<崩して粋に結ぶ>
浴衣の帯結びを大人っぽく、粋にしようと思えば大切なのが程よい”崩し”で大人の余裕や色気を表現することです。
例えば若い女性の着物である、振袖の帯結びは豪華絢爛、ひだをたくさんとったりとにかくボリュームを出したりという派手さがありますが、ある程度歳を重ねた女性はそんな風に帯でかっちり着飾らなくてもOKなのです。むしろ控えめな結び方で適度に崩すのがこなれていて余裕があって素敵に見えます。

<迷ったら角出しをマスター>
着物の場合の帯結びといえば、振袖を除いて、お太鼓が定番ですよね。
そうなんです、着物といえば二重太鼓は何歳でも締められる帯の結び方です。
ですので、大人女性が浴衣で何歳になっても締められる帯結びを考えるなら、お太鼓をアレンジした(崩した)結び方である角出し風の結び方がおすすめです。何歳になっても結べて粋に見える結び方を1つ覚えておくととっても便利ですよ。

<可能なら大人っぽい半幅帯がおすすめ>
浴衣の帯はなかなか新調しない、という方も多いと思いますが、もしこの夏購入を考えている方にはミンサー織や博多献上の帯がおすすめです。どちらも柄としては派手さはありませんが、落ち着いた日本の伝統を感じさせる柄で清楚な感じもあります。
長く使える大人な半幅帯をお探しの方は、ぜひ参考にされてくださいね。
・ミンサー織り

特徴
経糸は1羽に色の違う糸を使用し、単調な色合いにならないようにしています。緯糸はスラブ糸を使用し、生地表面に僅かな凹凸を表し、
手織り独自の温もりのある質感を表現。打ち込みは比較的しっかりした打ち込みで、はじめは多少硬く感じられるかもしれませんが、
使用しているうちにしなやかになっていきます。

・博多献上

献上帯は福岡博多、黒田氏から江戸幕府に毎年献上された、というところからその通称で呼ばれている博多名産の帯です。献上柄と呼ばれるこの柄は仏具の独鈷、花入れなどの意匠と親子縞(孝行縞)とも呼ばれる太い線と細い線の縞を配したデザインであるものが多く、献上の柄により、5献上、3献上などとも呼ばれます。(ちなみにこの半巾帯は三献上です。

帯の結びについて結論的には「完全にかっちりした文庫結び」以外の結び方ならどんな年齢でも対応できるのではないか、ということです。もちろん、年を重ねるごとに結び目の立体感を控え目にするなど工夫が必要ですが、浴衣はあくまでも普段着の着物です。
そんなに年齢を気にしすぎる必要もない、と思います。ご自分の好きな結び方を見つけて、ぜひ夏のお出かけを楽しんでみてくださいね。

女性の浴衣コーデイネートに下駄以外のサンダルやミュールはあり?


夏祭りや花火大会、野外イベントなどなど…、かわいい浴衣を思う存分楽しむことができます。
でも、そんな浴衣の悩みの種と言えば…、下駄が痛いこと!
浴衣の定番の履物と言えば「下駄」ですが、久しぶりに下駄をはくと、足が痛くなってしまう人、多いと思います。
「浴衣は着たいけど、下駄を履くのが苦痛だな・・・」、そんな悩みを持つ人にとっては嬉しい事に、最近ではサンダルやミュールなど下駄以外のものを履く女性が増えてきているんですよ。
しかし!結論から言うと大人の女性なら颯爽と下駄を履きこなすべきです。サンダルやミュールでも、若い女性や子供なら良いとおもいますが、大人には不向き。どうしても長距離を歩くなどで無理だと言う場合を除いては、ここは我慢して浴衣には下駄を履くべきです。せっかくの浴衣姿ですから、妥協しないようにしましょう。できれば下駄を、お出かけの前に少し履き慣らしておくと良いですね。また、着物のように足袋をプラスするのは奥ゆかしさがプラスされるのでOKです。自分に合った浴衣スタイルを見つけてくださいね。

浴衣のお手本コーディネート見本帳


出典:WEAR
大振りの柄が大人の女性らしさを演出
柄が大きい分、色目をおとなしめにすると大人の女性らしい雰囲気を演出することができますね。
その代わりに帯は浴衣と対照的な赤いもので色をさして華やかさもプラス。程よい塩梅の色使いがポイントです。すっきりとまとめたヘアスタイルもうなじがきちんと綺麗に見えて好感度抜群。下駄は浴衣と色調を合わせて統一感を出しています。


出典:WEAR
モダンな柄が大人っぽい!
こちらは麻の葉柄をモダンに解釈した大振りの柄が大人っぽい印象の浴衣コーディネート。水色の帯を合わせて清涼感も感じられます。バッグは藤素材のクラッチバッグをチョイス。バッグと下駄をベージュ系でまとめているのもテクニックを感じます。浴衣の柄がきちんと引き立てられているので、ごちゃごちゃした感じになりません。


出典:WEAR
これぞ大人だからこそ着こなせる色柄
縦シマに菊やコスモスがあしらわれた落ち着いた印象の浴衣は、大人だからこそ上品に着こなせる色柄ではないでしょうか。縦シマでほっそり見える効果も期待できるので、体型にお悩みのある方にも縦シマはおすすめの柄です。ショートヘアーはこちらのようにハーフアップにすると夏らしい雰囲気が出て◎。


出典:WEAR
鮮やかな色柄の浴衣も、もちろん素敵です
赤を基調とした幾何学模様が印象的な浴衣コーディネート。少し派手かも?と思うくらいの色でも、柄が落ち着いていれば幼い印象になりません。帯の色でメリハリをつけて、一層粋な浴衣の着こなしが叶っているお手本コーディネートです。帯の結びも大人っぽく、周りから褒められそう!


出典:WEAR
色に迷ったらブルー系もおすすめ
ブルー系、特に紺色は日本人なら誰もが似合いやすいと言われている色です。たくさんある浴衣の中から選べない!なんて時はブルー系をチョイスするのをおすすめします。こちらのように椿や桜といった花々があしらわれた柄なら、地味なだけではない女性らしい印象もキープ。


出典:WEAR
可愛めお団子ヘアも、浴衣の時なら挑戦してみては?
普段であれば高めのお団子ヘアは、年齢を重ねた女性には少し子供っぽい雰囲気になってしまいますが、浴衣を着る時は挑戦してみても良いのではないかとおもいます。こちらは浴衣が落ち着いた色柄なので、ヘアとのバランスが取れていますね。

大人の女性らしい美しい浴衣姿を目指して


今回の記事では、30代40代の年齢に合った浴衣の柄や小物、帯の選び方やコーディネートなどをご紹介しました。いかがでしたでしょうか?和装と言うと少しハードルが高いようですが、浴衣はあくまでも普段着として定着している着物のひとつです。優雅に上品に、粋に着こなして、素敵で文化的だな女性だなと思われるような大人の浴衣コーディネートや着こなしを目指してみてはいかがでしょうか?

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