
小学生の子どもの担任が自分より若い時の接し方は?NG対応も解説
小学生の子どもの担任になった先生が新任教師だったり、若い先生だったりして、なんだか不安に感じたことはありませんか?
教師になってからの経験が浅い若い先生が担任だと、つい頼りなく感じて、それが態度に出てしまうこともありますよね。
そこで今回は、若い担任の先生への接し方についてご紹介します。
“担任が若い=指導力がない”ではない!
子どもの担任が若いと、「この先生が担任で本当に大丈夫なの?」という気持ちになってしまうのは、心のどこかで『若い担任=指導力がない』と思ってしまっているからではないでしょうか。
しかし、若い先生だからといって、必ずしも指導力がないということではないんですよ。
新任教師や教師になりたての若い先生でも、かなりの指導力を持っている先生もいます。
もちろん、教師としての指導力には、経験を積んでこそ身につくものもあるでしょう。
しかし、指導力のベースとなっているのは、その先生の性格や考え方などの人間性の部分です。
自分の考えをしっかりと持っていて人のことを思いやれるような、人間性の面で優れた素質を持っている人は、若くてもいい先生として慕われます。
若いからという理由だけで、先生を色メガネで見ることのないように気をつけたいですね。
若い担任のいいところ
「子どもの担任の先生は、若い先生よりもベテランの先生がいい」と思ってしまいがちですが、若い先生には、ベテランの先生にはないいいところもあります。
若い先生ならではのメリットについてみてみましょう。
子どもは若い先生が好き
まず、子どもは若い先生が好きな傾向にあります。
子どもにとっては、年の離れたベテランの先生より、年の近い若い先生の方が親しみを持ちやすいのでしょう。
若い先生が担任だと、子どもが喜んで楽しく学校に通ってくれるかもしれません。
経験が浅いからこそ努力する
若い先生は、ベテランの先生に教師としての経験では敵いません。
しかし、若い先生は、経験が浅いからこそ凝り固まった考えを持っておらず、柔軟な考え方で対応しようと努力してくれます。
若い先生自身も、自らの経験の浅さは自覚しているので、謙虚な姿勢で保護者からの要望に応えようとしてくれるでしょう。
そういった点では、ベテランの先生よりも若い先生の方が、親身になって相談に乗ってくれたりすることもあるかもしれませんよ。
若いからこそできることも
若さがあるからこそできることもあります。
例えば、休み時間に子どもたちと一緒になって走り回って遊ぶことは、40代以降のベテランの先生には体力的になかなか難しいですよね。
しかし、若い先生であれば体力に余裕があることも多いので、授業だけでなく休み時間も子どもと一緒になって過ごしてくれることがあります。
その結果、子どもたちから慕われるいい担任になったり、活気にあふれるクラスになることも多いようですよ。
先生が若いときにやりがちなNG対応4つ
担任の先生が若いと、ついついやってしまいがちなNG対応についてご紹介します。
①上から目線で物申す
若い先生に対して「この先生本当に大丈夫なの?」と疑うような気持ちでいると、先生に対して高圧的な態度をとってしまいがちです。
ベテランの先生であれば許せるミスでも、若い先生がすると「どうなっているんですか!」と言いたくなってしまうことも。
いうまでもなく、先生が若いからといって上から目線の発言をしたり、高圧的な態度をとったりするのはNGです。
若い先生でも、子どもが普段学校でお世話になっていることに変わりはありません。
先生の年齢によって態度を変えたりしていると、子どもの教育的にも良くありませんよ。
子どもに「年下の子には優しくするのよ」と教えたいなら、自分より年下の若い先生にも先入観を持たず、敬意を持って接したいですね。
②ベテランの先生と比べる
若い先生が担任になったときにやってしまいやすいのが、他のクラスの担任をしているベテランの先生との比較です。
同じ学年の別のクラスをベテランの先生が担任していたり、前年度まではベテランの先生に受け持ってもらっていた場合、どうしても対応を比べたくなってしまう気持ちはわかります。
しかし、若い先生とベテランの先生との違いを感じても、「〇〇先生は〜なのに!」などの苦情を入れたりするのはやめましょう。
ベテランの先生と若い先生の間に経験の差があるのは仕方のないことです。
若い先生は、その差を埋めるために懸命に努力されているはず。
それなのに、保護者からベテランの先生と比べられて苦情を言われてしまっては、どんどん萎縮してしまいますよね。
若い先生は経験が少ないので、大きなプレッシャーを感じながら担任を務めています。
ベテランの先生と比較することによって若い先生が感じるプレッシャーを大きくしてしまうと、先生もいい指導を行えなくなってしまいますよ。
③担任の先生ではなく他の先生に相談する
「若い先生はなんだか頼りにならなさそうだな」と思っている人がやってしまいやすいのが、相談事があるときに、若い担任の先生ではなく別の先生に相談してしまうことです。
先生の年齢が若く、教師としての経験が少ないので、「この先生に相談してもいいアドバイスがもらえなさそう」と感じてしまうのでしょうが、担任の先生を避けて他の先生に相談するのはとても失礼なことですよね。
担任の自分ではなく他の先生に相談したことが若い先生に知れれば、若い先生が自信をなくしてしまうことにも繋がりかねません。
礼儀として、相談事があるときにはまず担任の先生にお話しするようにしましょう。
保護者から相談を受けることで、若い先生の経験にも繋がっていきます。
若い先生に相談すれば、若い先生だからこその対応が受けられるということもあるのではないでしょうか。
④子どもの前で先生をけなす
若い先生が担任になったとき、「あの先生若いから授業がイマイチなんじゃない?」「若い先生だから〜なんだろうね」などと子どもの前で言っていませんか?
子どもの前で、担任の先生を悪くいうのはNGです。
子どもは純粋なので、子どもの前で先生のことを悪く言うと、先生のことを信頼できなくなってしまいます。
学校での指導者である先生を子どもが信頼しなくなると、学校での態度に影響が出てしまうことも多いんですよ。
子どもが先生を信頼しなくなった結果、学級崩壊などを引き起こしてしまうケースもありますから、担任の先生の悪口や不満を子どもの前で言うのは絶対にやめましょう。
また、若い先生のことを「あの先生は若いからね」と若いことが悪いかのように言っていると、子どもは「若い人はダメなんだ」と思い込んでしまいます。
20代の比較的若い大人に対して子どもが敬意を払わなくなったり、年下の下級生のことをいじめてしまったりということにも繋がりかねないので、子どもの前での言動には特に気をつけたいですね。
若い担任の先生への接し方
それでは、若い先生が担任になったときにはどのように対応するのが正解なのでしょうか。
若い担任の先生への接し方のポイントをみてみましょう。
少しのミスなら大目に見る
若い先生が担任になると、「若いのにちゃんとできるのかしら」という不信感から、少しのミスでも目くじらを立ててしまいやすくなります。
しかし、人間であればミスをすることは誰しもあるもの。
ベテランの先生でもミスをするときはしますし、少しのミスであれば、「頑張っていてもたまにはミスしちゃうこともあるわよね」と大目に見てあげることが大切です。
若い担任の先生に対して「それはどうなの?」と思うことがあれば、ベテランの先生であっても同じように感じるかどうか考えてみるといいでしょう。
担任が若い先生の場合、自分でも無意識のうちにあら探しをしてしまっていることもあるので気をつけましょう。
学校に苦情を入れたりする前に、一度落ち着いて考えてみることをおすすめします。
感謝の気持ちを伝える
若い先生は、担任という重役に少なからずプレッシャーを感じています。
そんな中で保護者から高圧的な態度をとられたら、先生の負担がどんどん大きくなり、本来の指導力を発揮できなくなってしまうかもしれません。
担任の先生から行き届いた指導が受けられないのは、子どもたちにとってもマイナスですよね。
そんな事態を防ぐためにも、若い先生が担任になった場合には、意識して感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
「いつも子どもが先生と会うのが楽しみだと言っています、楽しい授業をありがとうございます」など、先生と会ったときには日頃の感謝を伝えるようにしてください。
その言葉で、若い先生は「もっと頑張るぞ!」とやる気を出してくれるでしょうし、ポジティブな関係を築くことができます。
また、日頃の感謝を伝えてからであれば、「少しご相談がありまして…」と相談に持ち込んでも「精一杯の対応をしよう」と思ってもらえそうです。
先生の立場をたてる
いくら年齢が若くとも、先生であるからには教師になるために教育実習に行ったりして、専門的な教育を受けているプロであることに変わりはありません。
年齢ばかり重視して若い先生だからといって下に見ずに、先生としての立場をたてるように接することが大切です。
先生としての立場をたて、若い先生が指導に集中しやすい環境を作ると、子どもの学校生活もより充実したものになるはずです。
若くても子どもの担任の先生であることに変わりはないのですから、勝手に先生を半人前扱いせず、ひとりの先生として礼儀をもって接することを心がけましょう。
先生を信頼する
子どもの担任を若い先生がすることになったのには、何か理由があるはずです。
先生の得意分野などに応じて担任する学年やクラスは決まるそうですから、学校側が「若くてもこの先生に担任してもらうのが適任だ」と判断したということなのでしょう。
子どもの担任が若い先生であっても、「担任になるからには何か素質のある先生なんだな」と考えることが大切です。
先生を信頼するようにすると、先生の細かい行動が目についてあれこれと口出ししたくなることもなくなります。
また、先生を信頼することで先生自身の自信にも繋がり、指導力を発揮しやすくなることでしょう。
担任の先生からしっかりとした指導を受けられれば、子どもも学校で勉強以外に大切なことを多く学ぶことができます。
子どもにとっていい環境を整えるためにも、担任の先生を信頼し、学校でのことはお任せするようにしましょう。
謙虚な姿勢を忘れない
担任の先生は、学校生活の中で子どもを見守ってくれる大切な存在です。
家庭では保護者が、学校では担任の先生が子どもの成長をサポートするわけですから、保護者にとって担任の先生は子育てのパートナーのようなものなのです。
保護者と担任の先生は、対等な関係であることを忘れないようにしましょう。
若い先生が担任だと、なんでも担任の指導力不足のせいにしてしまいがちです。
しかし、「あの若い担任の先生のせいで…」と考える前に「家庭でのしつけに至らないところがあったのかも」と謙虚に考えるようにしましょう。
子どもの前で先生を褒める
若い先生が担任になった場合は、子どもの前で意識的に先生を褒めるようにするといいでしょう。
子どもに学校での様子を聞くときなどに、「へ〜、先生にそんなことしてもらったんだね、よかったね!」などの簡単なことでいいので、担任の先生に対して肯定的な態度を示してあげてください。
保護者が担任の先生のいいところを挙げて褒めたりすることで、子どもも「先生ってすごいな」「先生が担任でよかった」と思うようになり、学校生活もスムーズにいきやすくなります。
先生に注意されても反抗したりせず、すんなりと受け入れやすくなるので、クラスの雰囲気も良くなるかもしれませんね。
若い先生が担任になったら信じて任せるのが◎
いかがでしたか?今回は、小学生の子どもの担任が若い先生だった場合の接し方についてご紹介しました。
年齢的に若い先生は頼りなく感じられることもあるかもしれませんが、教育のプロであることに変わりはありません。
若い先生だからといって指導力が足りず頼りにならないと決めつけずに、先生の能力を信頼して任せることも大切です。
若い先生が子どもの担任になっても、先生のことを信頼し、おおらかな気持ちで接することを心がけましょう!