
なぜ焼ける?SPFやPAの意味を理解して失敗しない紫外線対策を!
「今年こそ絶対に焼かない!」と頑張って紫外線対策をしているのに期待するほどの効果が出ないと感じていませんか?
しっかり日焼け止めを塗っているのになぜか日焼けをしてしまうという場合は、日焼け止めの選び方に問題があるのかもしれません。
SPF・PAの正しい意味を知って日焼け止めの選び方を見直してみませんか?
一般的な日焼け止めの選び方は?
シミやシワの原因になるなど、紫外線が肌に与える影響が大きいことはよく言いわれていますよね。
そのため、日傘や帽子などの対策以外にも日焼け止めを塗っている人も多いのではないでしょうか。
ファンデーションや化粧下地に日焼け止め効果が含まれている商品もたくさんありますが、一般的に日焼けを気にする女性は何を基準に日焼け止めを選んでいるのでしょうか。
まずはじめに、日焼け止めを購入する時の選び方について調べてみました。
<日焼け止めを選ぶ時に意識するポイントは?>
- SPF値、PA値の高い日焼け止めを選ぶ
- 肌に優しい
- 落としやすい
- べたつかないなど使い心地が良い
- ウォータープルーフである
- CMやSNSなどの広告
普段から日焼け止めを利用している人の選び方のポイントから見ると、主に重視されているのは効果が高いことと使いやすいことがほとんどです。
もちろん自分に合う日焼け止めを選ぶことは大切ですが、気に入って購入したのに効果に満足できていない場合にはさらに選び方を工夫する必要がありそうですね。
SPFとPAの正しい意味を知ろう!
SPFとは?
日焼け止めを選ぶ時にはSPF値が高い程効果が高いという認識で選ぶ人が多いのではないでしょうか?
SPFとは、Sun Protection Factor(サン・プロテクション・ファクター)の略で、紫外線B波をカットする力を示すものです。
紫外線B波は肌の表皮層に作用するのでシミやそばかすなどの原因となるだけでなく皮膚がんのリスクが高まる恐れもあり、それをカットしてくれるSPFは効果が高い日焼け止めを使う方がいいでしょう。
しかし、SPF値というのは数値が高ければ高い程紫外線を強力にブロックしてくれるというわけではありません。
SPF値が示す数字の意味は
SPFの数値とは簡単に言うと「日焼けする時間を遅らせる時間」を示しています。
肌は紫外線に当たってからだいたい20分くらい経ってから日焼けしてしまうと言われていますが、SPF10の場合その時間を10倍遅らせることができるという意味になります。
つまりSPF10と表示された日焼け止めは、20分×10倍で200分(3時間20分)の日焼け防止効果があるということですね。
SPF値に関する注意点は?
SPF値は日焼けをするまでにかかる時間を20分という平均値を基準にして示されています。
ところが、肌質には個人差があり紫外線に当たるとすぐに赤くなる人もいます。
SPF値は絶対的な数字ではなく、個人差もあることを考えて心配な人はこまめに塗りなおすなどの対策が必要です。
また、ウォータープルーフではない日焼け止め場合、汗や水によって日焼け止めが落ちてしまっている可能性も考えて塗り直しが必要です。
PAとは?
SPF値と一緒に表示されていることが多いPA値。
PAとは、Protection Grade of UVAの略で紫外線A波をカットする力を示した数字です。
紫外線A波は表皮層を通過して真皮層にまで作用するのでしわやたるみなどの肌の老化の原因となると言われており、これを防止する効果を示すのがPA値です。
PA値の示す意味は?
PA値は数字ではなく+で表され、弱い方から+、++、+++、++++の4段階で表示されます。
PA値もSPF値と同じで素肌よりも何倍の時間、紫外線から肌を守れるかで決まりますがSPF値は肌が赤くなるまでの紫外線量であるのに対してPA値は黒斑ができるまでの紫外線量の数値ということになります。
PA値に関する注意点は?
秋冬の季節には減ると言われる紫外線B派と比べて、紫外線A波は一年中浴びる可能性があると言われています。
そのため、生活の中で少しでも日差しを浴びる可能性がある人は、一年を通じてPA効果がある日焼け止めを使用することをおすすめします。
日焼け止めを選ぶ時にチェックしておきたい成分
紫外線をカットするために日焼け止めに入っている紫外線防止剤には一般的に2種類あります。
それぞれの違いを知って、自分に合った日焼け止めを選びましょう。
紫外線散乱剤
主に「酸化亜鉛」「酸化チタン」と表示されています。
金属を酸化させた粉末や粘土質の粉の成分で、ファンデーションなどにもよく使われています。
金属酸化物などの無機系の素材を使用して、肌の奥に紫外線が届かないように反射させる効果で紫外線から肌を守ります。
「紫外線吸収剤無配合」「紫外線吸収剤フリー」「ノンケミカル」と表記されている場合が多いので確認しておきたいですね。
紫外線吸収剤
主に「メトキシケイヒ酸オクチル」「ジメチルPABAオクチル」などと表記されています。
紫外線を吸収して熱に変化させる有機系の化学物質です。
紫外線をシャットアウトする効果は紫外線吸収剤の方が高いですが、まれにかぶれたりアレルギー症状が出ることがあるので注意が必要です。
用途に合わせた選び方を!
日差しから肌を守りたいなら、外出する時には常に紫外線を防ぐことを意識しておく必要があります。
ところが、毎日どんなシーンでも全く同じ日焼け止めを使っている人も多いようです。
SPF値やPA値が高い日焼け止めを使っていれば安心と考えてしまうと、肌に負担がかかり過ぎてしまう恐れもあります。
使用するシーンに合わせた使い分けができるように、用途別におすすめの日焼け止めを知っておきましょう。
近くへの買い物など短時間の外出
雨の日でも曇りの日でも太陽が出ている時間は紫外線を浴びていると考えておかなければいけません。
ベランダで洗濯を干すとき、近所への買い物、ガーデニングなど短時間の外出でもUV対策は必要です。
SPF15・PA+~SPF20・PA++あれば短時間の紫外線対策はできて、肌への負担は少なく済むのでおすすめです。
軽いスポーツ
時間にすれば1時間以内のジョギングなどのスポーツでも、日焼け対策は必要です。
特に夏場などの炎天下の下では短時間であってもすぐに赤くなるほどの日焼けをしてしまう恐れがあります。
屋外での軽いスポーツの場合、SPF30・PA+++ほどの日焼け止めで対応できるでしょう。
マリンスポーツや長時間のレジャーなど
真夏の海水浴やバーべキューなど長時間屋外で過ごす場合には国内最高値のSPF50+・PA++++の日焼け止めがおすすめです。
また、水や汗などで落ちてしまわないようにウォータープルーフの日焼け止めを使用すると安心です。
肌質に合わせた選び方
SPFやPAなどは数値が高いほど、肌に負担がかかったり乾燥しやすくなる可能性が高くなります。
肌が弱かったり敏感肌の人は日焼け止めの選び方にも注意が必要です。
肌質別に特徴とおすすめの日焼け止めを解説していきます。
すぐに赤くなる肌タイプ
紫外線を浴びるとすぐに赤くなってしまう人は、肌に炎症やダメージをを起こしやすい肌質です。
時間が経ってもあまり黒くはなりませんが、紫外線A波の刺激を受けやすいのでしわやたるみを起こしやすくなるタイプの人が多いようです。
紫外線A波を防止できるように、PA値に注目して日焼け止めを選ぶことをおすすめします。
日焼けすると黒くなる肌タイプ
日焼けによって肌が黒くなってしまった状態は、シミの原因となるメラニンの生成が活発になってしまいます。
紫外線B波をしっかり防げるSPF値に注目して日焼け止めを選びましょう。
敏感肌タイプ
敏感肌の人にとって紫外線の刺激は肌に負担が大きくSPF、PAの両方で肌を守ることが大切です。
しかし、紫外線からしっかり肌を守れる日焼け止めは肌に刺激が強すぎで合わない場合も考えられます。
できるだけ肌に優しい敏感肌用や子供用の日焼け止めを使うといいでしょう。
着色料、香料、アルコール、防腐剤などの添加物が含まれていない日焼け止めも刺激が少なく敏感肌に人にはおすすめです。
日焼け止めの種類は?
日焼け止めの選び方はSPFやPAなどの紫外線カット効果の他に、種類も様々です。
種類やタイプにによって、使い心地だけでなくそれぞれのメリット・デメリットもあります。
紫外線からしっかりと守ってくれるだけでなく、使い心地よく負担なく使える日焼け止めを見つけるためにそれぞれの特徴を知っておきましょう。
日焼け止めの種類と特徴は
<クリーム・ミルクタイプ>
クリームタイプやミルクタイプの日焼け止めは紫外線を防ぐと同時に、油分なので肌の中の水分を逃がさないように膜を張ってくれるので保湿効果も期待できます。
しかし、油分が肌に合わない人には合わない可能性もあります。
顔用の化粧下地に日焼け止め効果が入っているタイプもありますよね。
SPF、PA値共に弱いものから強いものまであるので、用途に合わせて選ぶことができます。
<ジェルタイプ>
クリームタイプやミルクタイプのようにしっとりしてべたつくのが苦手な人から支持されているのがジェルタイプです。
クリームタイプに比べて水をベースに作られているジェルタイプは、さらっとした仕上がりなのに保湿効果が高い所が魅力です。
しかし、クリームタイプよりも落ちやすいという特徴もあり塗り直しが必要なことも。
<ローションタイプ>
肌馴染みが良く違和感なくつけられるのが特徴のローションタイプ。
手軽に使いやすくちょっとした外出などにおすすめです。
ジェルタイプと同じように、水や汗で流れやすいので長時間の紫外線対策にはクリームタイプがおすすめです。
<スプレータイプ>
液状の日焼け止めを、スプレーして霧状で肌につけるのでムラなくきれいにぬれるというメリットがあります。
手軽に使えて髪の毛や手の届かない部分の紫外線対策もできるのも魅力です。
<パウダータイプ>
メイクの上からつけやすく、外出先でも手軽に塗り直すことができます。
他の種類の日焼け止めに比べて肌に刺激が少ないものが多く、さらさらとした仕上がりになります。
他の日焼け止めと合わせて使っているパターンもあり、パウダータイプはメイクの上から仕上げに使う人も多いようです。
<シートタイプ>
さっとぬれて時間がかからないので、いつでもどこでも使いやすい日焼け止めです。
クリームタイプなどの日焼け止めに比べて効果が持続しないものが多いので、長時間紫外線を浴びるときには頻繁に塗り直すかクリームタイプなどを使い分けましょう。
日焼け止めを使う時に注意すること
日焼け止めを選ぶときには肌質や成分、SPF、PAの数値など様々なことに注意して選ぶ必要があることが分かりましたよね。
自分にぴったりの日焼け止めを選べたら、今度は効果をしっかり 実感できるように使い方にも工夫が必要です。
日焼け止めとの上手なつきあい方を知っておきましょう。
乾燥対策
日焼け止めを乾燥した肌にそのまま塗ってしまっていませんか?
日焼け止めは乾燥した肌につけると、さらに肌が乾燥したり湿疹などの肌トラブル引き起こす原因になります。
日焼け止めをつける前には必ず保湿して潤った状態にしておきましょう。
顔と体は使い分ける
洗顔料とボディソープを使い分けるのと同じで、日焼け止めも使い分けが必要です。
兼用として販売されている日焼け止めもありますが、体用は顔用よりも強い成分が含まれていることも多いので注意が必要です。
また、ウォータープルーフの日焼け止めは、洗っただけでは流しきれないのでクレンジングを使ってしっかり落とすようにしましょう。
ワンシーズンで使い切る
開封して使い始めた日焼け止めは時間が経つと酸化したり雑菌が繁殖する恐れがあるのでワンシーズンで使い切るようにしましょう。
未開封でもSPF、PAなどの効果も低下しないように3年以内に使うのがベストです。
日焼け対策はSPF・PAの意味を正しく理解することから
日焼け止めはとりあえず塗っておけば紫外線から肌を守れるというものではありません。
効果を発揮できるように正しい使い方をするにはSPF値、PA値が表記されています。
用途に合った数値と使い方で、紫外線カット率は全く変わってきますよ!
未来のお肌のためにも、毎日コツコツ正しい日焼け対策を頑張りましょう!